SSブログ

ニック・カーショウの訳詞 [英語と音楽]



私が80年代に好きだった洋楽アーティストの中にニック・カーショウという人がいます。

イギリス出身でポップスということで、
当時、ハワード・ジョーンズのライバルのように評価されていましたが、
先の予想できない特異なメロディーライン、
ギター色の濃いアレンジなどは、
他に比較する対象がないように感じていました。

当時彼のレコードを何枚か買いましたが、
CDがメインの時代がやってきて、
さらにレコードから録ったテープさえも聞く手段がなくなってきました。

そうすると、結局、せめてベストだけでもと、
CDを買いなおすような羽目になります。

10年以上前ですが、CDで、the collection NIK KERSHAW を買いました。
私個人が一番好きな曲は昔も今も、初期のヒット曲。『WOULDN'T IT BE GOOD』
日本語に直すと、『気分いいだろうに(無理だけど)』
こんな感じでしょうか。

その曲のサビの部分。

Wouldn't it be good to be in your shoes
Even if it was for just one day

『もしも、たった一日でも君と入れ替われたならば、
 気分がいいだろうなぁ。(無理なことは分かってるけど)』

意訳すれば、こんな感じでしょうか。
少し日本語にしにくいのは確かだと思いますが、
つい学生時代を思い出してしまう、なつかしい仮定法過去の用法です。

対訳として、以下のように書かれていました。

『君の靴になるのはごめんだ
 たとえ一日だけでも』

え?クツ?この対訳で許されるの?
in one's shoes で ~の立場で[だったら]
ですよ。
[対訳:岸田夏子]とありますが、
おそらく同姓同名の画家の方ではないでしょう。

他にもおかしいところだらけです。
It's getting harder
Just keeping life and soul together



『ややこしくなるよ
 ただ命と魂がいっしょになってる人さ』

と、なぜか訳しています。
えっ、どこにそんなこと書いてある?

『命と魂を一緒に保つのが、ますます難しくなってくる
 →命と魂がだんだんバラバラになってくるよ
 →(日本語流に訳すと)心と体がバラバラになりそうだ』

というニュアンスの訳し方が正しいはずです。
英語と日本語にはストレートに訳すと、
どうしても、しっくりこない言語上もしくは文化上の差異があり、
私も日本語に直すのは得意ではありません。

でも、これは明らかに間違っています。
まじめに対訳を読む中高生に失礼ではないかと
思うんです。
ホント、全部訳し直したろかって気持ちです。

まあ、こんな古いアルバム、買ったりレンタルする中高生、
ほとんどいないかと思いますが。

イギリスでヒットした随分後に、映画『プリティ・イン・ピンク』の
ダンスパーティーのシーンでチョロっとかかっていた覚えがあります。
(うろおぼえのまま、裏を取らず書いてみました。)

ちなみにかつてイギリスでアイドルだったニックは現在、
モヒカンにヒゲの太ったおっさんです。


おぅ、時間って容赦ないねぇ。
 



nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:音楽

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。