トカゲの標本を作る話 3 [標本]
3回ポリデント浸けと肉取りを繰り返した後、
脊柱(せきちゅう)に生き物のボディラインらしくカーブをつけた虫ピンを
頭を落とした部分から差し込みました。
脊柱の中心にはちょうどいい穴が開いているようです。
バラバラにならないよう、補強のために針金などを通すのですが、
長さが足りず、腰まで届いていません。
なぜ反対側からも通して補強しなかったのかは
自分でも分かりません。
面倒くさかったのか、眠たかったのか。
あとは昆虫の展足と同じ要領で虫ピンを使って
形を作っていきます。
虫ピンは、けちらずにたくさん使うこと、
そして、生きている時を想像しながら
ポーズを決めていくと良いかと思います。
今回気が付いた点はたくさんありますが、
特に私達男性の多くは死体を扱うことが少なく、
それに対しての免疫がないのではないかということ。
普段料理をする人であれば、
まな板の上でいろいろな死体を扱っています。
...これ書き方悪いなぁ。苦情来そう(汗)
牛肉も豚肉も、鶏肉も死体です。
鶏肉は骨付きを扱うことも多いでしょう。
魚なんて、死体丸ごとなんてことも当たり前です。
そういう面ではいつも当たり前のように、
何も言わず料理を作ってくれている嫁さんに
感謝しなければいけません。
また、私達の毎日の食卓が、当たり前のように食べる3食が、
たくさんの動物の死の上になりたっていることも
忘れてはいけないと思いました。
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上の子にこの展足した状態で見せてやりました。
途中経過は私と嫁さんしか見ていません。
「ほれ」
「うわ、すごっ。どうするの、これ?博物館にあげるの?」
「は?」 あんたが欲しかったんじゃなかったけ?
「じゃぁ、頭だけちょうだい。」
「.....」
まあ、そんなもんか。少しは、私の苦労を、努力を認めて欲しい...
何のために苦労したのか。
確かに骨格標本なんて、2年生の女の子はいらんか。
えっ、剥製のほうが、欲しかったの?
でも、今、頭だけ欲しいって言ったけど、それどうするの?
それでも、それなりに勉強になったのかなぁ。
すっかり骨になってしまうとキレイなものだなぁ。
骨に対して、いつもより興味も湧いてきたかな。
そして手や道具にこびりついた肉片の臭いも簡単に落としてしまう
中性洗剤の洗浄力にも驚いたことを、
ここに書き添えておきます。
で、これっていつまで干しておけばいい?
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